神様これもご褒美ですか

介護日記

うちの家は一軒家。

エアコンを巡る攻防戦

真夏になると、2階の部屋は38度近くまで上がる。

エアコンをつけても、階段を上がった瞬間に「暑っ!」と思うくらいの暑さだ。

家ボスは高齢だから暑さを感じにくい。

しかも「寒い」と言って、エアコンを嫌がる。

毎年夏になると、熱中症にならないか心配で仕方がなかった。

仕事に出かける時はエアコンをつけて出ても、帰ってくると消えている。

「寒い」「電気代がもったいない」

そう言って、すぐに消してしまうのだ。

私はまたつける。

家ボスはまた消す。

毎年繰り返される、真夏の攻防戦である。

食事作りの悩み

そして、もう一つ頭を悩ませていたのが食事だった。

暑い日は冷たい物なら食べやすいだろうと思っても、「冷たい」と言って食べない。

では温かいおかずを作ろうと思っても、仕事へ行く前に作れば冷蔵庫へ入れておくしかない。

当然、おかずは冷たくなる。

「電子レンジで温めてね。」

そう言いたいところだが、家ボスは電子レンジが使えない。

火を使わせるのも危ない。

結局、そのまま食べられる物しか用意できず、夏になると毎日の献立は似たようなものばかり。

栄養も気になる。

「今日もこれで大丈夫かな。」

そんなことを考えながら仕事へ向かう毎日だった。

そんな家ボスが、6月に圧迫骨折で入院した。

その後は施設へ入り、7月末には白内障の手術も控えていた。

圧迫骨折、そして気づいたこと

本人にとっては大変な出来事が続いているし、骨折を喜ぶなんてことは絶対にない。

でも、ふと思った。

7月、8月、9月と一年で一番危険な暑さを、空調の整った病院や施設で過ごせる。

熱中症の心配をしなくていい。

施設では栄養を考えた食事が毎日出てくる。

エアコンの心配もしなくていい。

食事の心配もしなくていい。

介護をしていると、心配事は一つ減るだけでも心が軽くなる。

神様からのご褒美

思い通りにならないことばかりだけれど、悪い出来事の中にも「これは救いだったのかもしれない」と思える瞬間がある。

圧迫骨折も、白内障の手術も、決して嬉しい出来事ではない。

それでも結果として、一番暑い季節を安全な場所で過ごせることになった。

そして私も、毎日エアコンのことや食事のことを気にし続ける生活から、ほんの少しだけ解放された。

少し長めの夏休みを神様からいただいたような気がした。

もし家ボスが家にいたら、私は仕事中も「エアコンを消していないかな」「ちゃんとご飯を食べただろうか」と心配していただろう。

もしかすると、私自身もこの猛暑を乗り越えられなかったかもしれない。

だから感謝しているのは、骨折や手術そのものではない。

その出来事の先にあった「家ボスが安全に夏を過ごせたこと」、そして私にも少し休息をいただけたことだ。

そう思うと、今年の夏は神様が「今年の夏は任せておきなさい。少し休みなさい。」と言ってくださった、ご褒美だったのかもしれない。

今日の学び

介護をしていると、大変な出来事ばかりに目が向いてしまう。

でも少し視点を変えると、その出来事の中に「助けられていたこと」が見つかる時がある。

それに気付けた日は、少しだけ心が軽くなる。

コメント

タイトルとURLをコピーしました