たまにセミナーや講演を聞いていると、内容より先に気になるものがある。
あれは、ブログ関連のオンラインセミナーを受けていた時のこと。
「えっとー」
「あのー」
である。
最初はちゃんと聞いている。
“なるほど”
“それ分かるわ”
と普通に学ぶ気で聞いている。
でも、ある瞬間から空気が変わる。
「成功する為には、えっとー…」
「あのー…まず行動が…」
台本、ないんかな。練習、してへんのかな。
内容が、なぜかまったく頭に入ってこない。
自分で「はい」と言いながら、一人で納得しながら話を進めていく人。
「えっとー」「あのー」を連発する人。
人にはそれぞれ、色んな癖がある。
アナウンサーの人みたいに、特徴なく分かりやすく話してくれたらなあ、と本気で思った。
その辺りから、私の脳が勝手に動き出す。
えっとー、3回目。
あのー、2回目。
気付けば私は、受講者ではなく集計担当になっていた。
内容はもう頭に入っていない。
今大事なのは、”えっとー”の累計である。
しかも不思議な事に、回数を数え始めると余計気になる。
「あ、今ちょっと間あった。来るぞ。」
“えっとー”
来た。
心の中でガッツポーズである。
もちろん緊張してるのも分かる。
言葉を探してるのも分かる。
でも、人間って同じ言葉が続くと、内容よりそっちを待ってしまう生き物らしい。
私は昔からそこを少し気にしている。
接客でも会話でも、”間を埋めるクセ”って意外と耳に残る。
だから焦った時ほど、一回黙る。
変に「えっとー」を連発するくらいなら、数秒止まった方が聞きやすいからだ。
せやのに。
この日の私は、学びに来たはずだった。
なのに帰る頃には、
「今日の”えっとー”、過去最高ちゃうか?」
しか残っていなかった。
途中から私は完全にカウンター係になっていたのである。
今までも気をつけてはいたけれど、あのセミナー以来、接客中は特に気をつけて話すように
なった。
ちゃんと聞いてくれてるだろうか。
他の事に気を取られていないだろうか。
ついそんな事を考えてしまう。
そういえば以前、修理から戻ってきた腕時計を付けて接客をしたことがあった。
会話の内容には問題はなかったはずなのに、
「お姉さんの腕時計、光すぎて話が入ってこない」
と言われた事がある。
それ以来、接客中は相棒の腕時計は公の場には出さないようにしている。笑
人の癖には敏感なのに、自分のやっていることには案外気付かないものだなあ。

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