あの日の藁人形が、
まさかの再来店。
遠くから見えた瞬間、
青、赤、黒。
そして麦わらハット。
その瞬間、私は思った。
「あっ、藁人形や!」
人間って凄い。
一回何かで認識したものって、
発見速度が異常に早くなる。
前なら
「個性的なお客様やなぁ」
で終わってた。
でも今の私は違う。
完全に、
“藁人形レーダー”
が搭載されている。
私はまた、
接客しながら店内をぐるり。
チラ……
……おった。
やっぱり居た。
彼女の斜めがけバッグに、
しっかりぶら下がる藁人形。
しかも今回、
前より冷静に見れてしまった。
慣れって怖い。
前回は、
「呪われる‼️」
くらいの勢いやったのに、
今回はもう、
「今日も元気そうやな」
みたいな感覚になっている。
いや、
何に親近感わいてんねん。
しかも不思議なもので、
見れば見るほど、
ちょっとオシャレに見えてくる。
あかん。
脳が向こう側に引っ張られてる。
海を渡れば解釈違う。
最初は
“丑の刻参り”
やったのに、
今ではちょっと、
「これ日本でも流行るんちゃう?」
と思い始めてる自分がいる。
怖い。
一番怖いの、
藁人形じゃなくて、
順応してる私の脳やった。笑


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