玄関開けたら、正座の母。

在宅介護をしていると、驚かされることは日常茶飯事。

今日、仕事終わって帰宅。

ガチャッと玄関の鍵を開けた瞬間――

薄暗い玄関に、母が正座していた。

しかも絶妙なタイミングで、玄関のど真ん中。

「うわっ!!」

思わず後ろ下がった。

一瞬、何が起きたか分からん。

電気も付いてない。

静か。

そこに正座の老婆。

怖さが強すぎる。

「何してるん!!」

って聞いたら、

「靴、揃えてた」

いや、タイミング完璧すぎるやろ。

せめて物音くれ。

その瞬間、嫌な予感がした。

靴にマジックで名前でも書かれたらチーンである。

私は急いで下駄箱を確認した。

幸い、無事。

まだ社会復帰できる靴やった。

ほんま油断ならん。

うちの母の親切は、

たまに恐怖とセットでやって来る。

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